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仕事とは価値づくり

よい仕事をするには、その仕事の本質を正しく捉えることが重要だ。

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仕事の種類

仕事には、大きく分けて2つある──ものづくりとサービスだ。

「ものづくり」とは言うものの、製品は必ずしも形があるものとは限らない。 ソフトウェアのような無形物を作る仕事も、広い意味ではものづくりだ。 ものづくりとして見落とされがちな仕事に、報告書の執筆がある。 形式に多少の違いはあるものの、報告書は多くの業界に普遍的な製品だ。

ではサービスはどうだろうか。 サービスとは、顧客の要求に行動で応える仕事のことだ。 例として単純なのは、コンシェルジュなどのように、従業員がサービスを提供するもの。 一方、従事者本人ですらサービスとして自覚しにくいのは、企業として提供している巨大サービスの一部を担当している場合だ。 特に、最適化されていない業務環境で、目先のタスク消化に追われているような状況では、 自身の業務がサービスの一部であることを認識するのはさらに難しくなる。

仕事に共通するもの

ものづくりとサービス、両者に共通しているのは究極の目的──顧客を喜ばせることだ。 顧客価値を効果的に生み出し、届けるためには、仕事のしかたを常に見直しつづける必要がある; そもそもその作業はなんのためにやっているのか。 作業のための作業をしていないか。 顧客価値をもっと直接的に生み出すことはできないか──。 事業の歴史にとらわれ過ぎてしまっては、効果的な価値づくりはできない。 見直しの対象は仕事のしかただけではない。 製品やサービスが顧客の満足度を最大化する形になっているか、定期的に問い直す必要があるだろう。

開発者──価値づくりの達人

ソフトウェア開発者たちは、価値づくりの方法を洗練する達人だ。 彼らの業界は、建築や製造業など、効果的なものづくりの手法を貪欲に取り込みながら発展してきた。 これは彼らが、仕事にはみな「価値づくり」という共通点があることに気づいていたからだ。 ソフトウェア開発者は職業柄、ものごとの抽象化に慣れている。 アナロジーの力を利用することで、彼らは異分野のプロジェクトからも学ぶことができるのだ。

顧客価値の最大化

ここ10年で、ソフトウェア業界は次々とサービス化に向かっている。 これは、顧客価値を効果的に生みだすためには、価値をいちど「提供」して終わりではなく、 顧客とともに継続的に「共創」してゆく必要があることがわかってきたからだ。 ノンプログラマの我々も、自らの仕事を「価値づくり」と捉え直すことで、開発者の仕事のやり方から学ぶことができる。 もっともそれは、もはや開発者への越境といえるかもしれない。